株式会社ACCESS(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:室伏 伸哉、以下ACCESS)は、iOS対応のEPUBビューワの最新版「PUBLUS™ Reader v2.0」※を開発し、提供開始したことを発表しました。本ビューワには、「Readiumファウンデーション」の「Readium SDK」を新たに採用しています。ACCESSは、「Readium SDK」を用いたEPUBビューワを活用し、動画・音声等リッチな表現を駆使した次世代コンテンツの閲覧環境の整備に貢献していきます。
第一弾として、最新版「PUBLUS Reader v2.0」は、株式会社ブックウォーカー(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:安本 洋一)の運営する電子書籍ストア「BOOK☆WALKER」に採用され、2013年内を目処に提供開始される予定です。本電子書籍ストアには、2012年夏、ACCESSのiOS/Android対応アプリ版EPUBビューワ「PUBLUS™ Reader v1.0」(旧名「NetFront BookReader EPUB Edition」)が導入されており、この度の実装は、本電子書籍ストア向けサービスの将来的な拡張性を見据えて実施されます。なお、「Readium SDK」をベースとしたEPUBビューワが商用化されるのは、世界で初めてとなります。
「PUBLUS Reader v2.0」は、iOS上に標準実装されているWebKitエンジンをEPUBエンジンとして利用する事で「iBooks」との互換性を飛躍的に向上しています。これにより、これまで出版社にとって大きな負担となっていたEPUBコンテンツ制作における検証コストを、大幅に低下させることが可能となります。
本発表に際して、電子書籍の国際標準化団体International Digital Publishing Forum(IDPF)事務局長 兼 Readiumファウンデーション代表 ビル・マッコイ氏は、
「『Readium SDK』の商用化は、世界的な『EPUB』普及に向けた画期的な第一歩です。ACCESSは、『Readiumファウンデーション』のメンバー企業およびコントリビューターとして、積極的に『Readium』技術の普及活動を推進しています。この度の商用化を契機にEPUBの普及がグローバルで加速することを期待しています」と述べています。
ACCESS 最高技術責任者(CTO) 石黒 邦宏は、
「当社は、世界中のエンドユーザの皆様に快適な電子書籍の閲覧環境をいち早く提供できるように、オープンソースをベースに、当社独自の技術を組み合わせた先進のソフトウェアソリューションの開発に注力しています。この度、当社の『Readium』の商用化への取り組みが実を結び、商品として発表できたことを光栄に思います。引き続き、『Readium』および『EPUB』の普及拡大に貢献してまいります」と述べています。
今後、ACCESS は「Readium SDK」のマルチプラットフォーム対応と協調し、「PUBLUS Reader」を、iOSに加えてAndroidやWindowsなど他プラットフォームにも順次対応させてまいります。
「Readiumファウンデーション」におけるACCESSの取り組みについて
「Readiumファウンデーション」は、IDPFが主催する、EPUB普及のための非営利電子書籍規格ライセンス団体です。2012年3月に、前身のワーキンググループ「Readiumプロジェクト」より法人化されました。同ファウンデーションは、「Readium」のライセンスを管理し、ブラウザ・プラグイン上で動作するEPUBビューワ「Readium Web」およびビューワ・プラットフォーム「Readium SDK」を開発し、普及させていくことを目指しています。「Readiumプロジェクト」では、ACCESSは、自社開発の「PUBLUS Reader」(旧名「NetFront BookReader EPUB Edition」)のエンジンを提供し、「Readium」の開発に貢献してまいりましたが、「Readiumファウンデーション」では、SDK技術の機能強化と販売に携わっています。
「Readiumファウンデーション」、「Readium Web」および「Readium SDK」に関する詳細は、Readiumファウンデーション公式サイトhttp://readium.orgをご覧ください。
「PUBLUS Reader」(旧名「NetFront BookReader EPUB Edition」)について
ACCESSのソフトウェア技術と、電子出版ソリューションにおける日本語組版の表現ノウハウを駆使して開発された、マルチプラットフォーム対応のアプリ版EPUB電子書籍ビューワです。これまでのグローバル標準仕様のEPUB2.0.1仕様に加えて、最新のEPUB 3.0仕様をサポートし、縦書き、ルビ、禁則といった、複雑な日本語組版を表現する事が可能となります。また、WebKitをベースとしていることにより、HTML5やJavaScriptを用いた多彩なコンテンツ表現にも対応しており、電子書籍コンテンツの中に埋め込まれた、音声や動画、アプリケーションなどのリッチメディアを、快適に楽しむことが可能となります。
なお、EPUB準拠のビューワとして、アプリ版のほかに、ブラウザ版「PUBLUS™ Reader For Browser」をご用意しています。
■株式会社ACCESSについて
ACCESS(東証マザーズ:4813)は、1984年の設立以来、独立系ソフトウェア企業として、世界中の通信、家電、放送、出版、エネルギーインフラ業界向けに、モバイル並びにネットワークソフトウェア技術を核とした先進のITソリューションを提供しています。累計搭載実績10億台突破のモバイルソフトウェア、並びに世界中の通信機器メーカなどへの豊富な採用実績を誇るネットワークソフトウェアにおける開発力とノウハウを活用して、現在、クラウドを介してスマートデバイス上で多彩なサービスを実現するHTML5ベースのアプリケーション、並びにネットワーク仮想化(SDN)等の先進のネットワーク技術の開発・提供に注力しています。アメリカ、アジア、ヨーロッパ地域の子会社を拠点に国際展開も推進しています。
詳細は、https://www.access-company.com/をご覧ください。