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プレスリリース

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2013.02.07

プリント

ストラトスフィアがネットワーク仮想化プラットフォーム製品を機能強化「Stratosphere SDN Platform」の新バージョンを提供開始

株式会社ACCESS(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:室伏 伸哉、以下ACCESS)と株式会社インターネットイニシアティブ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木 幸一、以下IIJ)の合弁会社でSDN※1をベースとした基盤ソフトウェアの研究開発を行う株式会社ストラトスフィア(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:浅羽 登志也、以下ストラトスフィア)は、2012年10月31日より提供※2しているネットワーク仮想化プラットフォーム製品「Stratosphere SDN Platform 1.0」(以下SSP 1.0)の機能を強化し、「Stratosphere SDN Platform 1.1」(以下SSP 1.1)として、2013年2月28日より提供開始します。本製品は、ACCESS およびIIJが両社の販売チャネルを通じて、データセンター事業者やクラウド事業者、通信事業者、サービスプロバイダ等を主要ターゲットに、同日より販売を開始いたします。

「Stratosphere SDN Platform」(以下SSP)は、広域に分散した仮想マシン群を接続するネットワークを仮想的に構築、制御するソフトウェアです。SSPの特長は、従来から利用されてきた様々なネットワーク技術と新しい技術との融合によりSDN環境を実現していることです。主要な機能のモジュール化によりお客様のニーズに合わせた柔軟なシステム構成を可能とし、既存のネットワーク環境からのシームレスな移行をサポートします。新バージョンのSSP1.1では、MPLS※3対応によるWAN接続、企業内LANからの接続、APIの拡張など、SDNの適用範囲をさらに広げる機能を拡張しました。

今回、拡張した主な機能は次の通りです。

  1. MPLS対応(WANへの拡張)
    データセンター間で仮想ネットワークを接続する際に、MPLS網を利用することができます。MPLSが提供する高度なネットワーク機能をSDNでも利用でき、より広域なネットワーク全体の仮想化を実現します。
  2. SDN Gateway機能(LANへの拡張)
    企業内のLAN環境からSSPが管理するクラウド上の仮想ネットワークに、IPSecトンネルを用いて安全に接続することができます。
  3. 2階層APIの提供
    エンドユーザ及びサービスプロバイダ向けに、それぞれのニーズに合わせたAPIを提供します。このAPIを利用して、サービスプロバイダが独自サービスを構築することが可能です。次期バージョンでは、インフラ事業者向けのAPIを追加し、3階層APIとなる予定です。
  4. CloudStack※4への独自プラグイン提供
    従来CloudStackとの連携はNicira社のプラグインを利用していました。SSP1.1では独自のプラグインを提供することで、今後はストラトスフィア独自の機能を順次拡張していく予定です。
  5. ブロードキャスト最適化機能(VXLANでの拡張)
    VXLAN上でのブロードキャストトラフィックによる通信負荷低減のため、IPマルチキャスト方式※5及びブロードキャスト・エンジン※5でトラフィック処理の最適化を行います。これにより、エッジ・オーバーレイ型SDNで課題となるパフォーマンスの劣化を防ぎます。
  6. セパレート型及びビルトイン型の混在
    SSPでは、パケットを変換する仮想スイッチの処理を、物理サーバ上で動作させる構成(=ビルトイン型)と、サーバとは別の専用機器上で動作させる構成(=セパレート型)の二つの構成が可能です。従来は、このビルトイン型とセパレート型の二者択一でしたが、SSP1.1では混在してシステムを構成することが可能です。

今後も、様々なプラットフォームやプロトコルへの対応を進め、事業者及びエンドユーザが利用しやすいSDN環境を提供してまいります。

  1. SDN(Software Defined Network): ネットワーク構成を動的に設定するために、ネットワーク全体をソフトウェアで制御(定義)する、という次世代ネットワーク技術のコンセプト。
  2. 2012年10月9日の発表資料(https://www.access-company.com/news_event/archives/2012/121009/)をご参照ください。
  3. MPLS(Multi-Protocol Label Switching): IPパケットに固定長で単純なラベルをつけて転送するパケット転送技術。
  4. CloudStack: 仮想マシンや仮想ネットワークなどを管理するクラウド基盤オープンソースソフトウェア。
  5. IPマルチキャスト方式: 1つのデータを複数のノードに効率よく送信できるIPマルチキャスト技術を使用して最適化する方式。
  6. ブロードキャスト・エンジン: ブロードキャストパケットの配信専用のサーバ。

■ACCESSについて
ACCESS(東証マザーズ:4813)は、世界中の通信、家電、放送、出版、エネルギーインフラ業界向けに、モバイルおよびネットワークソフトウェア技術を駆使した先進のITソリューションを提供するグローバル企業です。全世界で累計10億台の搭載実績を誇る組み込み向けソフトウェア「NetFront®」シリーズやネットワークソリューション「ZebOS®」など、柔軟かつ拡張性が高いテクノロジにより、事業者の製品・サービス開発やインフラ構築を速やかに実現します。現在、クラウド技術をベースにした電子出版プラットフォーム「ACCESS Digital Publishing Ecosystem」およびモバイル広告配信ソリューション「NetAd」など、スマートフォンをはじめとするマルチデバイス上で高付加価値サービスを実現するソリューションの開発・提供を加速しています。アメリカ、アジア、ヨーロッパ地域の子会社を拠点に国際展開を推進しています。ACCESSに関する詳細はhttps://www.access-company.com/をご覧ください。

■IIJについて
株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ、東証第一部 3774)は、1992 年、日本企業として初めての商用インターネットサービスプロバイダとして設立されました。現在では、IIJグループとして 8,000社を超える法人顧客に対して、インターネfット接続、アウトソーシングサービス、WANサービス、クラウド等の各種ネットワークサービスから、システム構築、運用管理などのシステムインテグレーションまで、総合的なネットワーク・ソリューションを提供しています。IIJに関する詳細はhttp://www.iij.ad.jp/ をご覧下さい。

■ストラトスフィアについて
株式会社ストラトスフィアは、SDN(Software Defined Network)技術をベースとして、次世代クラウド環境実現のためのプラットフォームを構築するソフトウェアスタックの研究開発を行う目的で2012年4月に設立されました。ストラトスフィア(= Stratosphere)は成層圏を意味し、雲(クラウド)よりも上層にあることから、クラウドを超えた上を目指していく意志を表しています。また、成層圏は、気象が不安定な対流圏を覆っている安定した層であることから、クラウド全体を包括して安定、発展させるための技術を提供する使命を表現しています。ストラトスフィアに関する詳細はhttp://www.stratosphere.co.jp/をご覧ください。

  • ACCESS、ACCESSロゴ、NetFrontは、日本国、米国、及びその他の国における株式会社ACCESSの登録商標または商標です。
  • ZebOSは、IP Infusion Inc.の米国ならびにその他の国における商標または登録商標です。
  • その他、文中に記載されている会社名および商品名は、各社の登録商標または商標です。