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プレスリリース

プレスリリース
2006.02.14

プリント

ACCESSとPalmSource、「ACCESS Linux Platform」を発表

― スマートフォンおよびモバイル端末向けに開発された新Linux ベース プラットフォーム ―

  • 優れたオープン性、柔軟性、カスタマイズ環境
  • 直観的かつ利便性の高い環境
  • 統合されたトータルソリューション

株式会社ACCESS(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:荒川 亨、以下ACCESS)および同社の100%子会社である PalmSource, Inc. は、本日Palm OS for Linux の進化形である「ACCESS Linux Platform、以下ALP」を発表いたします。ALP は、スマートフォンおよびモバイル端末用に開発された、オープンかつ柔軟で完全に統合されたLinuxベースのプラットフォームです。

ACCESSは、2.5Gおよび3Gを含めたハイパフォーマンスネットワーク向けの豊富な機能を提供する量産型のスマートフォンおよびモバイル端末の開発プラットフォームとして、世界中でALPが最良の選択肢として幅広く採用されることを目標としています。ALPは、携帯電話メーカ、モバイル端末メーカおよび携帯通信事業各社に首尾一貫したカスタマイズ可能なトータルソリューションを提供できるように設計されています。ACCESSとPalmSourceは、ALP向けソフトウェア開発キット(SDK)を、ライセンシーへ2006年末までに提供開始する予定です。

ACCESSのCEO兼代表取締役社長、荒川 亨は、
「ALP は、Linuxに対するPalmSourceとACCESSの豊富な経験とノウハウを基盤に開発されている実証済みのモバイルテクノロジと最高クラスのオープンソースであるLinuxコンポーネントを統合したプラットフォームだと思います。優れた柔軟性、オープン性、堅牢性を兼ね備え、幅広い標準を基盤にしたLinuxベースのモバイルプラットフォームとして、ALPは携帯端末メーカ各社による製品の市場導入を大幅にスピードアップすると同時に、収益性の高い各種サービス、アプリケーション、コンテンツの提供という携帯通信事業各社のビジネスゴールの達成を支援します」と述べています。

ACCESS Linux Platform
【オープンで柔軟なソフトウェアプラットフォーム】

ALPの主なコンポーネントは次の通りです。

  • 標準、商業レベルのLinuxカーネル
    Version2.6.12以上
  • 最適化されたGIMP ToolKit(GTK+)
    GUI(グラフィカルユーザインターフェイス)開発用に広く使われているオープンソースライブラリ
  • Gstreamer
    オープンソース、モジュール型/マルチスレッドのストリーミングメディアフレームワーク
  • SQLite
    組込み機器で広く使われているハイパフォーマンスなデータベースエンジン

ALP で使用しているオープンソースコンポーネントは、必要に応じて拡張されており、ACCESSとPalmSourceが認定しています。たとえばACCESSとPalmSourceは、オープンソースBlueZライブラリを拡張・認定し、ALP に Bluetooth® 2.0技術対応ソフトウェアスタックを提供します。

また ALP には、ACCESS と PalmSource の数多くの優れた技術が組み込まれています。

  • ACCESS NetFront® ブラウザ
    世界30社以上の携帯端末メーカ、90社以上のインターネット機器メーカの721種類にのぼる製品向けに全世界累積出荷愛数2億1400万台以上の導入成功実績を誇るブラウザ
  • PalmSource メッセージング/テレフォニミドルウェア
    スケーラビリティに優れた高度なモジュール型のミドルウェア
  • PalmSource モバイルアプリケーション(PIM、マルチメディア、メッセージング、HotSync®、Palm Desktop など)
    ユーザが求める操作性と使いやすさで幅広く認められている数々の機能を提供

ACCESSの堅牢なNetFrontブラウザプラットフォーム、世界中の30以上の携帯端末メーカとの緊密なビジネス関係、そしてLinuxに対する豊富な経験とノウハウが、PalmSourceの高度なオペレーティングシステム、アプリケーションポートフォリオ、ユーザインターフェイスや開発者コミュニティと組み合わされることで、ALPは総合的でありながら優れた柔軟性を兼ね備え、完全に統合されたLinuxベースソリューションをモバイル市場に提供します。

【革新性を促進】
ALPは、スマートフォンおよびモバイルデバイス向けの直観的で使いやすい操作性とユーザインターフェイスを提供する革新的なアプリケーションフレームワークであるMAXを実装しています。MAXは複数のアプリケーションとタスクの同時処理をシームレスにサポートすると共に、バックグラウンドタスクへの迅速なアクセスも提供します。片手操作・両手操作の両ユーザインターフェイス向けに、分かりやすい直観的なナビゲーション環境を提供できるように構築されたMAXの柔軟なフレームワークは、5-wayナビゲーションと2つの専用キー、タッチスクリーン、ペン入力をサポートします。

【カスタマイズをサポート】
MAXアプリケーションフレームワークに加え、ALPは既存のPalm Powered Economy、J2ME 開発者コミュニティ、オープンソースコミュニティをサポートしています。このように幅広いアプリケーションモデルとユーザ環境を柔軟にサポートしているため、携帯端末メーカおよび携帯通信事業各社は、ニーズに合わせてそれぞれの製品やサービスを柔軟にカスタマイズすることができます。

【アプリケーション開発者に新たな機会を提供】
業界アナリストのInformaによると、モバイルLinux市場は2005年の3.5億台から2010年までには28.1億台の出荷伸長が予想されています。これはPalmOSおよびLinux両方のサードパーティ開発者にとって新たな機会となります。ALPは、正しく書かれたPalmOS 68kアプリケーションが確実にプログラミング通りに機能するように設計されています。この互換性によって、PalmSourceの42万人を超える強力な開発者コミュニティにとっても、新たな顧客や市場が広がることになります。

またALPにはGTKやGstreamerなどのオープンソースコンポーネントが含まれているので、広範囲にわたるサードパーティのLinuxアプリケーションとサービスをサポートします。さらに、既存のアプリケーションを取り込むと共にALP用の新しいアプリケーションの開発を支援するため、ACCESSとPalmSourceは開発者コミュニティ向けに様々な開発ツールおよびSDK(ソフトウェア開発キット)を提供します。

【モバイルLinuxのエコシステムを構築】
PalmSourceにとってのPalm Powered Economyのように、ACCESSとPalmSourceはモバイルLinuxのエコシステムの成長をサポートすることに重点を置いています。このミッションの最初の段階となるのが、業界をリードするモバイルオペレータ各社とのコラボレーションを通じてALPの開発におけるフィードバックや要求を取り込み、ALPがスマートフォンおよびモバイルデバイスに最も優れたサービスを提供するプラットフォームとして広く採用されるようにすることです。次の段階では、ACCESSとPalmSourceは主要な開発者との緊密な協業によって、開発者の開発したアプリケーションがALPプラットフォーム上で稼動するように最適化します。これらのステップを実行していくことによって確固としたモバイルLinuxエコシステムが形成・成長し、開発者、通信事業者、携帯端末メーカのすべてが高いメリットを享受できるようになると共に、幅広い業種や消費者の多様なニーズに応える幅広く多様なアプリケーションをエンドユーザに提供できるようになります。

【オープン・ソース・コミュニティへの貢献】
ACCESSとPalmSourceは、コンポーネント・オブジェクト・フレームワークであるOpen Binderの開発に貢献してきました。Open Binderの全体的なコンセプトはDCOMやCORBAと類似していますが、これらに比べて小型機器での使用により適しています。Open Binderはカーネルにロード可能なドライバとして実装されたユニークなInter-Process Communication(IPC)パラダイムで、多様なプログラマティック・ユーティリティ・クラスおよびフレームワークが統合されています。PalmSourceとACCESSは、Binderドライバとそれに関連するフレームワークをオープン・ソース・コミュニティに提供してきました。詳細はwww.openbinder.org.をご覧ください。

ALP(ACCESS Linux Platform)に対する業界の支持
Linux Phone Standards(LiPS)Forumは、Linuxベースの携帯、固定電話、およびコンバージェンスフォン用のアプリケーション開発環境の標準化を目指した団体です。この標準化により、開発者は作成したアプリケーションをLiPS準拠のすべてのフォンプロファイル上で実行することが可能になります。PalmSource/ACCESSは、LiPSに対する主要な貢献者であり、新しいACCESS Linux Platform にはこの思想が盛り込まれています。このアプローチは携帯端末メーカおよび携帯事業者がより速くより安価に製品を市場に出荷することを可能にします。

Linux Phone Standards(LiPS)Forum
President and Chairman
Haila Wang

モバイルLinux市場は大きな可能性を秘めており、独立系ソフトウェアベンダから携帯ユーザへの機器メーカまで含む、市場参加者全体に利益をもたらすものです。ACCESS Linux Platformのような、モバイルLinux標準規格を統合しサポートするプラットフォームだけが、この市場の成長を支援することができます。PalmSourceはモバイルLinux分野で非常に重要な仕事をしており、OSDLのMobile Linux InitiativeにPalmSourceが参加していることはこの市場にとって大きな資産です。

Open Source Development Labs (OSDL)
CEO
Stuart Cohen

Freescaleは、当社の総合的な携帯電話用ハードウェア/ソフトウェアソリューション―MXC製品ラインを補完するLinuxベースのソリューションに大きな関心を持っています。ACCESS Linux Platformの導入により、高い成長率を示す携帯市場で製品グレードのLinuxソリューションの普及にさらに弾みがつくでしょう。

Freescale Semiconductor, Inc
Cellular Platform Marketing Manager
Findlay Sheare

Intelは、Linuxベースのプラットフォームを支援する業界リーダーとして、携帯電話市場セグメントにおけるLinuxベースのソリューションへの業界の需要が確実に成長していることを喜ばしく思います。IntelはPalmSourceおよびACCESSとのパートナーシップを継続して、次世代のIntel XScale®プロセッサベースの機器を市場に出荷できることを楽しみにしています。

Intel Corporation
Applications Processor Business Unit for Handheld Platform Group
General Manager
Mark Casey

Motricity社は、Palm Powered エコノミーへのソフトウェア配給ソリューションの最大のプロバイダとして、ACCESS Linux Platformがアプリケーション開発者および消費者に提供する機会に大きな期待を寄せています。このオープン・ソフトウェア・プラットフォームは、モバイルコンピューティングが消費者や企業顧客に与える可能性を、コンテンツ・プロバイダが開拓し拡大するためのより大きな機会を提供するでしょう

Motricity, Inc
Vice President of Business Development
Larry Wallace

NECエレクトロニクスはplatformOViAにより、システムLSIの機能を最大限に引き出した分野最適(携帯、車載情報、デジタル家電)なプラットフォーム・フレームワークを構築し、セットメーカ様に提案しております。ACCESS Linux PlatformはplatformOViAにおいて、携帯電話市場に向けた重要な位置を占めると考えられ、またこれにより高い品質を維持した製品を提供できるものと期待しております。

NECエレクトロニクス株式会社
システムソフトウェア開発事業本部長
光岡 誠治

NTTドコモは、すでに多くのLinuxベースの3G(FOMA)端末を出荷しており、Linux携帯分野を開拓しています。今後、ACCESS社には、Linux用アプリケーションの拡充を期待します。

株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ
プロダクト&サービス本部
プロダクト部長 永田清人

SamsungはPalmSourceが開発したACCESS Linux Platformを見守っています。フレキシブルでオープンなLinux OSを通じて、お客様に強化されたマルチメディアの技術を楽しんでいただきたいと考えています。我々は他社より素早く先端的な技術を採用し、幅広い技術をお客様に提供していきます。

Samsung Electronics Co., Ltd
Telecommunication Network Business
President
Kitae Lee

Telefonica Moviles Españaは、我々が新たなカスタマイズされたオペレータサービスをより効果的に提供できる革新的なソリューションを常に探しています。これは業界だけでなく、顧客にも有益となります。我々はオープンかつフレキシブルでカスタマイズ可能なACCESS Linux Platformを支援します。

Telefonica Moviles España

Texas Instruments(TI)は、モバイルLinuxに対するサポートを通してワイヤレスの革新性を推進し、新しい市場を作っていきます。我々のOMAPTMプラットフォームのお客様が活用することができ、モバイルデバイスの幅広いポートフォリオで開発コストを負担することを可能にするソリューションの完全なエコシステムであるACCESS Linux Platform を歓迎します。

Texas Instruments Incorporated
Cellular System Ecosystem
Worldwide Manager
Markus Tremmel,

Wind Riverは、ACCESSと協力して携帯端末メーカおよび携帯事業者がその顧客にパワフルで使いやすい携帯電話を提供できるように支援を続けてきました。ACCESS Linux PlatformはWind Riverのデバイスソフトウェアプラットフォームや開発スイートの提供を拡張すると考えています。

Wind River Systems, Inc.
Strategic Alliance Manager.
Kevin Curry

■株式会社ACCESSについて
ACCESSは、情報家電向け組み込み型インターネットソフトの分野で市場をリードする研究開発型企業で、カリフォルニア州ニューアークに米国支店、ドイツ・オーバーハウゼンにヨーロッパ子会社、ACCESS Systems Europe GmbH、また中国・北京に中国子会社、ACCESS (Beijing) Co.,Ltd.を有し、韓国や台湾にも連絡事務所を運営するなど国際展開にも注力しています。同社の情報家電向けブラウザソフト「NetFront」ファミリーは、PDA、テレビ、セットトップボックス、ゲーム機、カーナビ、ウェブ電話、専用端末、NTTドコモのiモードに対応した携帯電話など、全世界のメーカから発売されている情報家電端末の721機種、2億1402万台以上に搭載(2005年9月末現在)されており、最新版では、CSS(カスケーディング・スタイルシート)、DHTML(ダイナミックHTML)をはじめとする、W3C(ワールドワイドWEBコンソーシアム)最新推奨仕様やOMA(Open Mobile Alliance)に準拠するなど、ハードウェア資源の限られたNon-PC端末において、パソコンと同等のインターネット閲覧環境を実現しています。尚、ACCESSは2001年2月26日に東証マザーズに株式公開しております。

■PalmSourceについて
ACCESS Co., Ltd.の完全子会社であるPalmSource, Inc.は、携帯機器や携帯電話などに組み込まれる主要なオペレーティングシステムPalm OS®をライセンス供給している会社です。PalmSourceの製品には、あらゆる価格帯の携帯電話用の幅広いソフトウェアが含まれます。4,000万台を超える携帯電話、ハンドヘルド、その他の携帯機器にPalmSourceのソフトウェアが搭載されています。Palmはユーザ、企業、ディベロッパー、メーカなどを組織してPalm Powered Economyという大きな団体を設立しました。PalmSourceに関する詳細は、以下のサイトをご覧ください。
www.PalmSource.com, www.PalmSource.co.uk, www.PalmSource.fr, www.PalmSource.de, www.PalmSource.com/es, www.PalmSource.com.cn

Copyright © 2005, ACCESS Co., Ltd, and PalmSource, Inc.

  • ACCESSとNetFrontは、日本国およびその他の国における株式会社ACCESSの商標または登録商標です。
  • PalmSource, Palm OS, Palm Powered、その他の商標及びロゴは、米国、フランス、ドイツ、日本、英国及びその他の国におけるPalmSource, Inc.とその支社によって所有されているか、Palm Trademark Holding Company, LLCからPalmSource, Inc.を通してライセンスされている商標または登録商標です。これらの商標は、PalmSource, Inc.が特に許可を与えている以外は、顧客を混乱させる可能性がある方法によってPalmSource, Inc.以外の商品やサービスに使用することや、PalmSource, Inc、ライセンサー、子会社や支社の評判や信用を傷つけることはできません。
  • BLUETOOTHおよびBLUETOOTHロゴは、Bluetooth SIG, Inc.が所有し、株式会社ACCESSはライセンスに基づき使用しています。
  • その他、文中に記載されている会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。