株式会社ACCESS(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:吉岡 勉、以下、ACCESS)は、株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)が推進するVLA(Vision Language Action)モデルに関する研究・検証を支援しました。本案件では、力覚に関する情報を扱うVLAモデルの調査・開発および実機検証に加え、VLAモデルを用いたロボットの遠隔制御に通信遅延が与える影響を検証しました。
【背景】
近年、AIは大規模言語モデル(LLM)や視覚言語モデル(VLM)の進展により、現実世界を認識・理解する能力を飛躍的に高めています。こうした技術発展を背景に、AIが物理的な環境で直接作用するフィジカルAIの分野において、視覚(Vision)・言語(Language)・行動(Action)を統合するVLAは、少子高齢化に伴う労働力不足や熟練技術者不足などの社会課題を解決する重要なコア技術として世界的に注目されています。
ACCESSは、これまで培ってきた通信、IoT、クラウド、リアルタイム制御などの要素技術をワンストップで統合し、AIを実際の現場で活用できる“人とAIが協調する現場オペレーション基盤”の実現に向けた研究開発を強化しています。今回ACCESSは、ドコモが「docomo MEC®」※1上で実現を目指す「Bilateral Edge Platform™」※2に向けた取り組みの一環として、VLAをはじめとするフィジカルAI技術の調査・開発および実証を支援しました。
【主な検証・開発内容】1. 力覚を扱うVLAモデルの調査・開発および実証実験
オープンなモデルとして代表的なπ0.5をベースに、力覚を扱えるようモデルを拡張しました。これにより、従来の視覚情報や言語指示に加え、物理的な接触や対象物に加わる力(直線的に動かす力)やトルク(関節を回転させる力)の情報を考慮した、より繊細なロボット操作の実現可能性を実機検証しました。

2. VLAモデルの遠隔制御における通信遅延の影響検証
VLAモデルを用いたロボットなどの遠隔制御シナリオを想定し、システム内に擬似的な通信遅延を再現する環境を構築しました。検証の結果、通信遅延の増加に伴って、モデルが出力する行動と実機の状態とのずれが拡大し、動作精度や動作完了までの時間に影響することを確認しました。また、遠隔制御システムにおける行動生成と実行の非同期化など、遅延の影響を抑えるための技術的な検討事項を整理しました。
【今後の展望】
本取り組みを通じて得られた知見をもとに、ACCESSは今後もVLAモデルをはじめとするフィジカルAI技術の高度化を推進します。また、本取り組みで得た知見を、これまで実施してきた高品質なネットワーク環境を活用した遠隔ロボット制御の検証成果と組み合わせ、通信・AI・ロボティクスを統合した次世代の現場DXソリューションの実用化を推進します。
※1 「docomo MEC」は、5G時代に求められるMEC(Multi-access Edge Computing)の特長である、低遅延、高セキュリティなどの機能を持つNTTドコモのクラウドサービスです。
※2 「Bilateral Edge Platform」は、超低遅延のモバイルデータ通信と、力覚・触覚対応ロボットの遠隔操作およびAI制御を組み合わせてサービスを提供するNTTドコモのプラットフォームサービスです。