株式会社ACCESS(代表取締役社長 荒川 亨、以下ACCESS)は、このたび、情報家電向けブラウザの最新バージョンであるNetFront® v3.1を、Linux上に短期間で移植・カスタマイズが可能なSDK開発キット『NetFront v3.1 SDK for Linux』を発表いたしました。
NetFront v3.1 SDK for Linuxは、LinuxディストリビューションとしてMontaVista Software社のMontaVista Linuxに対応いたします。またGUI環境として、MontaVista Graphics/GTK+、Trolltech社のQt/EmbeddedおよびQtopiaをサポートいたします。MontaVista Linuxは、Professional Edition v3.0およびConsumer Electronics Edition v3.0をサポート予定です。当製品は、本年9月にβ版を出荷、10月に製品版の出荷(日英版同時発売)を予定しています。
なお、NetFront v3.1 SDK for Linuxは、第6回 組込みシステム開発技術展 ESEC(7/9~7/11 東京ビッグサイト)のACCESSブース、モンタビスタソフトウエアジャパンブースにて展示されます。
ontaVista Software社 マーケティング担当バイスプレジデント シーラ・ベイカー氏は
「ACCESSがLinux版NetFrontSDKでMontaVistaLinuxサポートを表明したことをうれしく思います。組み込みリナックスの普及がすすみ、特に、われわれがキーターゲットとする、コンスーマーエレクトロニクス分野へも広がりをみせています。ノンPCブラウザの先端企業であるACCESSは重要なモンタビスタパートナーであり、今後ACCESSとともに携帯電話、デジタルテレビ、カーナビゲーション等に代表されるデジタル機器のリナックスベースの開発をプロモーションしてゆきたいと思います。」と述べています。
Trolltech社のCEO ハーバード ノード氏は
「NetFrontとQtopiaの組み合わせはすでにシャープ製PDA、ザウルスSLシリーズ(SL-A300, SL-B500,SL-C700/750/760)に搭載、出荷され好評を得ています。QtopiaはPIMや生産性を高めるアプリケーションの強力なセットに加え、使いやすいユーザーインターフェースをメーカーに対して提供し、NetFrontはQtopiaの使い勝手そのままにシームレスな統合を
実現します。両社の製品を組み合わせることにより、リナックス機器をフレキシブルに開発することが可能になります。」と述べています。
ACCESSの代表取締役社長 兼 CEO、荒川 亨は
「今回、弊社最新ブラウザがLunuxに対応、SDKを発表できたことを大変喜ばしく思います。Linuxは多くの開発者が参加できるオープン性の高さと、自由度において大きな関心を集めており、コンスーマ製品への採用の動きも活発化しています。今後各パートナーとともに情報家電市場の活性化に努めてまいります。」と述べています。
■NetFront v3.1 SDK for Linuxの特長
NetFront v3.1 SDK for Linuxは、Linuxをベースとした情報家電・組み込み機器向けに、NetFrontを短期間で移植、カスタマイズするための開発キットです。NetFrontの抽象的なウィンドウシステムAPI『AWS』により、X/WindowsやQt/Embeddedのウィンドウシステム上でNetFrontのブラウザ機能を実現し、、Linux上でポピュラーな「Glade」、「GTK+」、「Qtopia」といった開発環境を使用して、ユーザインターフェースのカスタマイズやブラウザアプリケーションの開発が可能になります。
製品名: NetFront v3.1 Standard Profile SDK for Linux
動作確認環境
○Distribution:
○Window System/ToolKit
○Processor
プラグインオプション(予定)
各社との提携により、豊富なプラグインオプションを提供可能です。
○Flash™6(Macromedia®)
PC上での普及率ほぼ100%の、2Dグラフィックスプレーヤーのデファクトスタンダードです。NetFrontのプラグインとして実装することで、強力なオーサリングツールを使用した様々なタイプのコンテンツを情報家電のプラットフォーム上で提供することができます。
○Helix DNA™ Client(Real NetWorks)
RealAudio, RealVideo, MP3, MPEG4, SMIL等、マルチフォーマットをサポートした、デジタルコンテンツのストリーム再生プレーヤーです。NetFrontのプラグインとして実装することで、ブロードバンド端末やデジタルTV等で、一般のインターネットコンテンツを見るだけでなく、デジタルコンテンツのストリーム配信サービスが可能となります。
○Adobe® Reader(Adobe® Systems)for NetFront
Adobe Reader 6をベースにAdobeとACCESSが共同開発した、Non-PCデバイス向けのPDF Readerです。NetFrontのプラグインとして実装され、2000万以上にのぼる、一般のインターネットサイトのPDFファイルを表示できます。地図や天気図、新聞や電子Book等のPDFコンテンツをそのままのレイアウトで、PDAや携帯電話で拡大・縮小しながら見ることができます。
定価:開発ライセンス 500万円~/5ユーザ/プロジェクト量産出荷時に組み込みライセンスが必要となります
■株式会社ACCESSについて
ACCESSは、情報家電向け組み込み型インターネットソフトの分野で市場をリードする研究開発型企業です。ACCESSは、情報家電向け組み込み型インターネットソフトの分野で市場をリードする研究開発型企業です。情報家電向けブラウザソフト「NetFrontR」は、テレビ、セットトップボックス、ゲーム機、PDA、ワープロ、カーナビ、ウェブ電話、専用端末などを中心に、国内外の主要メーカー多数に採用されています。また、小型情報機器向けのマイクロブラウザ「Compact NetFront®」は、NTTドコモのiモード向け端末などを出荷しているメーカー多数に採用されています。現在、全世界80以上の主要メーカーから244機種、約9220万台以上のNetFront、Compact NetFront搭載製品が出荷されています。カリフォルニア州フリーモントに米子会社、ACCESS Systems America,Inc.、ドイツ・オーバーハウゼンにヨーロッパ子会社、ACCESS Systems Europe GmbH 、また中国・北京に中国子会社、ACCESS China,Inc.を有し、韓国や台湾、スペインにも現地連絡事務所を運営するなど国際展開にも注力しています。
なお、ACCESSは2001年2月26日に東証マザーズに株式公開しております。